一花一葉

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zoom RSS 山中湖文学の森へ・その1

<<   作成日時 : 2006/09/25 21:59   >>

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         (山中湖・文学の森館内入り口)

私達18名を乗せた観光バスは朝8時半過ぎ、定刻通り目的地の山中湖方面に向かって出発した。もうラッシュ時の渋滞も終わり、スムーズに街中を抜けて高速道路のインターへと快適にバスは滑り行く。インターに入る手前の道路際には、一面背の高い黄色い花が咲き群れており、もしかしてこれが例のキクイモか?と車窓に顔を寄せて見たが、叢の中の黄の花群れは忽ち車窓を流れていった。
高速道路に入ると車は時速80キロで走っているのに、スピード感を感じさせない。しかし車窓の景色が街中から郊外の住宅地、そして田園風景、小高い緑の山々へと忽ち移り変わっていき、まるでテレビ画面を見ているようであった。

               (冨士裾野・車窓より 2006・9/21撮影)
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この9月21日は、ある会で毎年行っている吟行会の日帰り旅行で、本日の為に前もって役員の5人の方々が下見されていた。綿密な時間と場所のスケジュール表がしっかりと立てられて既に配られ、私達会員はただ参加するだけと随分楽であった。会では、今迄もあちこちの有名な施設を見学して学習の場とし、年一度の吟行会と親睦を兼ねている。旅行好きで勉強家の役員の方々のお蔭で私達は何時も恩恵を受けて有り難いことである。

バスは高速道路に吸い込まれるようにひた走りに進む中、役員さんから今日の午前中の目的地である山中湖文学の森の三島由紀夫文学館と徳富蘇峰館に付いての説明があった。

中央高速を大分走って車窓から所々見える小さな町中の田圃は既に稲穂が黄色く色付き、収穫が真近なのに先だっての台風の影響を受けたのか、部分的に稲穂がなぎ倒れてしまっている。関東地方は大した影響はなかったと思っていたが、少しの違いの風向きでこうも稲穂は倒れるものなのだろうか?このまま後も何事も無く無事収穫を迎えて欲しいものだ。
そうこうするうちに相模湖が見えてきたが、湖面は緑で深々と水を溜めているように見え、とても広く大きく見えるが、水面に青粉でも張っているのか緑の筋が所々長く引いている。

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出発してから1時間近く経ち、車窓から次第に独特の這い松林が見え、反対の車窓には冨士の裾野の原野が広がり、一面にススキの銀の穂波が秋風に靡いているようだ。この広い原野は自衛隊の演習場とか聞いたが、ずっと先の方には生憎雲に隠れた富士山がデンと聳え立っているようで、姿は全く拝めず残念であった。
 
               (山中湖・車窓より)
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バスはインターを降りて山中湖沿いの一般道に入り、湖の様子が手に取るように近くに見える。湖面の中ほどに1羽の白鳥が泳ぎ、岸辺には待宵草であろうか黄の花が咲いている。やはり富士には、この黄色の月見草のオオマツヨイグサが良く似合うのだろうか、辺一面ずっと咲いている。

                 (山中湖・車窓より)
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此処は子供達が小さい頃幾度か訪れた事があったが、今回暫らくぶりであった。湖は昔の儘に白鳥の形をした小船が岸辺に並んでいて、湖面には小さな漣が変わらず立っているようだ。まだ早い時刻なのと平日なのか、訪れる人もなくひっそりとしている。この地は南都留郡山中湖村と言う場所なのだが、富士山と名の知れた湖のお蔭で小さな村とは思えず観光と別荘で潤っているようだ。この湖の近くに役場があるが、冨士と湖以外に文学の森公園が今から8年前の1998年に徳富蘇峰館が建ち、以降三島由紀夫文学館、そして公園整備がなされ、比較的新しい観光スポットとなっているようである。『自然と文化の香りが調和したカルチャーゾーンであり自然と文化と人間との語らいの場としての「山中湖文学の森」は展開しています。』と案内にあった。

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朝出発してから1時間半近く、ようやくバスは午前中の目的地、文学の森へと入っていった。
バスから降りると其処は濃い緑の木々に囲まれた深閑とした森の中であり、文学散策するにはもってこいの場所であった。ここの広い園内には現在19基の歌碑句碑が点在しており、散策しながら其れを読むのもまた楽しみのひとつである。

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           (ノコンギク)

先ず三島由紀夫文学館に入るが、入り口近くには見慣れた野の草花が穏やかな秋の日差しにひっそりと開花している。名前の判らないものも多く、ノコンギクかヨメナなのか、丁度地味な蝶が花に止まってきた。そしてあちこちに目につくのはイヌタデと赤いミズヒキソウで元気に蔓延っており、白いゲンノショウコも其処此処に咲いており初めて見た。
久々と目にする優しい野の草花の写真を撮りながら一番最後に文学館へと入っていった。

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       (ゲンノショウコ白)

「湖浮かび芒に沈む荘の屋根」(富安風生)

「冨士の嶺のいや遠長き山路をも妹がりとへば日(け)に及(よ)ばず来ぬ」(万葉十四・3356)

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        (イヌタデ、ミズヒキソウ)

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          (イヌタデ)

「一面に広がる冨士の裾野へと芒が原は暫くの景」

「車窓より眺むる富士は雲の闇遥か裾野に続く芒の」

「仰ぎ見る富士の姿は雲の中山中湖面に漣の立つ」

「訪い来たる文学の森静もりて淡き秋日に野の花咲き満つ」



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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
楽しかったようですね。バス旅行?学生のとき、三島由紀夫の三部作?を読み、妙に高揚したのを思いだします。あれからもう何十年も経ちました。今はもうあのように瑞々しくは感じることも少なくなりました。でもその分、別な感じ方を持ったような気がします。年とともに、感覚の移ろいを思い出させていただきました。
hanahhana1952
2006/09/25 22:32
 一花さん、山中湖に行かれたのですね。いろいろ見どころが多いところで、僕も何度も行ったことがあります。一花さんも久々にいらしたのですね。
 
 さて、チョウがとまっているのは、ノコンギクのようですね。淡い薄紫で可憐な野菊ですよね。他にもいろいろな野草の花が見られて、吟行会と親睦会を兼ねているとは良いですね。
 さぞ良い歌が出来たのでは?と思います。
なおさん
2006/09/25 22:49
hanahhana1952さん、こんばんは。コメント有難うございます。すみません〜長い駄文で読むのにお疲れだったでしょうね。
バス旅行といっても吟行会で、あとで短歌を即詠して出して披露するのですから、楽しい反面焦って纏まらず、元々歌は下手ですから困っています〜。
三島由紀夫文学館ですが、もともとご遺族の方が何処か彼の蔵書など公開したいご意向があって、折りしも丁度この山中湖村が文学館を作りたいと言う希望とがお互い合致して此処に文学館が建ったということです。彼は10代の頃から小説を書き、学習院では主席で卒業後帝大法学部へ、そして大蔵省を9が月で止めて小説家でしたが、45歳の時、例の盾の会で事件を起こし割腹自殺して可也右翼的に見られていますよね。彼の文章は美しく、自身もナルシスト見たいな感じですし、思想的に何故ああいう風になったのか色々考えてしまいますね。でもすごい蔵書で、天才って恐ろしいですね。
hanahhana1952さんへ
2006/09/25 23:39
なおさん、こんばんは。21日に山中湖に出かけたのですが、記事が例の調子でのんびり〜で今頃になってアップです〜。子供が小さい頃はあちこち出かけていたのですが、この頃ちっとも車で出かけません。体調もあんまりですし、疲れっぽいです。なおさんは何度もおでかけでしたか?此処に文学館が出来たこと、今回初めて知りましたよ。公園になっているのですが、とても大きな森の中で小さな川も流れており、植物も色々ありましたよ。そして名前の判らないのもありますので、若しお分かりの時は教えて下さいね。お蔭様でゲンノショウコも白を初めて見ました。会の皆さんは植物に詳しくなく、私が得意に?なって教えてあげました〜〜。
短歌は、例の如くさっぱり〜でしたヨ。植物と、お食事の時は張り切ったのですけど・・・
なおさんへ
2006/09/25 23:49
ロケハンをしっかりやって、かっちりした会ですね。
三島由紀夫・蘇峰と文学の里でもあるのですね。
学校を卒業後、当時の友人が三島由紀夫の家を取材し、風呂場で見つけた○○を大事にとっていました。取材記者は女性でした。
薩摩節
2006/09/26 00:50
その方面の能力のない私としては羨ましいと感じなのですが、富士山麓への吟行会楽しそうですし、天気も良くて良かったですね。
OSAMI
2006/09/26 14:31
吟行会にお出かけでしたか。ノギクかシオンなのかと書かれていますが、ノコンギクと解ったのですね。ヨメナとたいへんよく似ていますよね。葉っぱで見分けがつきます。どちらも食べられます。若葉を取ってゆで、苦みを除いて食べる。私はヨメナは食したことが有りますが。因みに鹿児島の野菊は白です。あ・ご存知ですよね。
富士山が顔を出さなかったのですって。それは美人ばかりの旅行でしたので富士山恥ずかしがって顔出さなかったのですよ。
ゆう
2006/09/26 17:58
薩摩節さん、こんばんは。夕べ遅くにコメント有難うございます〜。薩摩節さんも宵っ張り〜ですね。きっと朝寝好きなんでしょうね。(私も本当はそうなんですが、翌朝の朝の支度があるので早く寝なくちゃ起きられません・・朝はふらふら〜です。)
ロケハンですが、車の運転の好きな方がいらして、あちこち旅行したりそれはそれはお元気ですよ〜。私より年がうんと上なのに、どうしてあんなにお元気なのか不思議〜です。私が一番若いのに身体がだるくて〜〜皆の足を引っ張ってます。三島由紀夫の家の取材ですか?雑誌の取材でしょうね?女性の方も憧れますよね。ふろ場の00って何でしょうね?薩摩節さんのところで、あとでこっそりと教えてね?垢かしら?まさかね?もう死んじゃってるから、今生きていたら81才のお爺ちゃんですよね。
薩摩節さんへ
2006/09/26 18:32
OSAMIさん、こんばんは。コメント有難うございます。
私もその方面の能力のない一人ですよ。泊まりの旅行は好きでないのですが、食事と山野草を見れる旅は良いですよね。今回は早朝に出かけて雨もなく丁度良い日和で秋の山野草が見れて楽しくて良かったですよ。吟行会ですが、その場で歌うのもなかなかです〜。下手ですので、こうやってブログを書いて毎日歌を詠んでいますが、ベテランの方にはとてもとても追いつけません。進歩がなくて感性がないようです。
OSAMI さんへ
2006/09/26 18:38
ゆうさん、こんばんは。コメント有難うございます。ノコンギクとヨメナの違い、難しいですね。調べて勉強しますね。有難うございます。
美人揃いでしたので、ホント、男山の冨士は隠れたのでしょうね〜〜。残念でした〜。ノギク、ノコンギク、ヨメナ、ちっとも知りませんヨ。全部同じに見えて山野草は音痴なんです〜。
「ノコンギク」山野や道端に生える多年草。枝先に径3cmの頭花をつける。舌状花は、淡青紫色、中心の筒状花は黄色。枝先(小枝が枝分かれして)に散房状に頭花がいっぱいついて花数が多く見えるけど、よく似たヨメナは小枝(が分枝しないで)の先に頭花が一個つく。
葉は10cm程度、上の方のものは小さく鋸歯もないがザラザラ感触は下の方と変わらない。また、葉柄はほとんど無く茎から直接「葉」が出ている。


ゆうさんへ
2006/09/26 18:51
「シロヨメナ」ノコンギクとは異なり舌状花の色は白色で、頭花の径も小さめ、当然中央の黄色の管状花の数も少ない。ヨメナと名のつくものの、ヨメナ属ではなくノコンギクと同じシオン属の白いノギク。葉のザラツキ、花の付き方などノコンギクに似る。 キク科多年草で地下茎があり、時に群落を形成する。頭花は、1.5〜2.0cmとやや小さめ。 ノコンギクは、背丈150cmくらい、茎や葉は堅い毛があってザラザラ感触。カントウヨメナは、茎は、長いが細くて直立できない。横にひょろひょろ枝先を伸ばす。手で伸ばしてみれば、長いもので、100cmくらいのものはザラにある。葉は、薄くて毛は少なくそれほどのザラツキ感覚もなく、光沢のある葉もある。

調べてみました。難しいですね。今度覚えて花と比べてみますね。有難うさんです〜。


ゆうさんへ2
2006/09/26 18:52
一花さん、山中湖へ行かれたのですね。吟行会って勉強の会ですか?
18名様ご一行というと大変人数的にも適当でいいです。少なくても寂しいし
30名以上にもなるとちょっとややこしいし、いや〜〜ちょうどいいですね。
三島由紀夫文学館ってあるのですね。私などは大昔に一度山中湖へ行っただけですから、全然わかりません。19基の歌碑句碑を勉強されましたか。
彦左
2006/09/26 20:07
山中湖に文学の森公園が今から8年前の1998年に出来たとは知りませんでした。最近、山中湖に行っていない事に気付きました。ここ沼津からは山中湖は近いので、文学の森公園に行ってみようと思います。
デコウォーカ
2006/09/26 21:45
彦左さん、こんばんは。こちらにもコメント有難うございます。
吟行会って、作句、作歌などの為に、同好者が野外や名所旧跡に出かけていきのですが、その行った先で作った歌を披露するのですが、私はとんと歌は下手で困っていて食事の時が一番楽しみでそして皆さんとおしゃべっりが好きなんですよ。18名って多くもなく丁度良く、30名もいらしたら、連絡とか纏まりが大変ですよ。この会の為に役員さんが5名、彦左さんみたいに前もって下見されて計画を練ってあちこち連絡され、バスの手配、食事の場所予約なさってくださってました。皆さん60歳から70歳の方もいらして、パソコンもなさるし、京都の方まで史跡巡りなさったり、とても勉強家でらっしゃいますよ。(私が会では一番若いのですよ)まるで彦左さんみたいな方達ばかりで頭が下がります。こんな方がいらっしゃるから私達はのんびりとしていられて、参加するだけなんですよ。三島由紀夫文学館は今から7年前に開館したので、私も知りませんでしたよ。残念ながら19基の歌碑句碑は1時間しかなくて全部は見れなかったのですよ。
彦左さんへ
2006/09/26 21:57
デコウォーカさん、こんばんは。コメント有難うございます。
文学の森に最初徳富蘇峰館が出来て、その後三島由紀夫館、他に次々と公園整備他建物、歌碑句碑も追加されております。公園と書いてありますが、大変な森でした。小川が流れていて、水辺の花も見られたのですよ。お蔭さまで花の名前が出てきました〜。得意になって皆さんにご教授申し上げたのですヨ。以前山中湖に出かけた時にはこんな所は無かったです。植物もこれからヤマトリカブト、サラシナショウマ、他出てきますから〜。吟行会より食事と山野草に出会えて歌なんかそっちのけ〜でした。元々私が一番若くてデキンボで、食いしん坊〜ですから。これからもう植物も少なくなるかも知れませんが、いい場所でしたよ。これからの画像楽しみにして下さいね。画像禁止でアップできないのですけど蘇峰館内も良かったですよ。お近いのでしたら、どうぞ。休館日がありますのでネットでお調べなさってからお出かけ下さいませ。
デコウォーカ さんへ
2006/09/26 22:38
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