一花一葉

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zoom RSS 北海道旅行P・2ー3(支笏湖)

<<   作成日時 : 2006/10/24 19:40   >>

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                     <支笏湖・恵庭岳>

10月16日午後、雲一つ無い抜けるような秋空の下、支笏湖のビジターセンターを下っていくと、其処には逆光として見える山の稜線から零れた秋陽がひとところの湖面に光り煌き、まるで墨絵を見るようだった。

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何故こんな深い山奥に忽然と湖があるのかなと不思議に思ったら、此処は大昔は湖でなく支笏火山だったそうで、この湖は火山が造ったカルデラ湖だった。そう思って四方を見渡すと、風不死岳、樽前山、恵庭岳と言う1000mを越える高い山が聳え立っていた。

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普通カルデラ湖と言うと鍋底のような湖を想像するが、此処は一見平坦な湖を思わせて火口湖のイメージがない。それもその筈、ここのカルデラ湖は最大水深363mで、秋田県の田沢湖に次いで日本で2番目に深いそうで、カルデラ湖としては屈斜路湖に次いで2番目に大きいと言う。

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そして、平均水温3.6℃と水質日本一の最も冷たい湖でありながら、琵琶湖の貯水量の3/4に達する巨大な水甕と水深の為に、冬でも凍らない不凍湖だと言う。ちなみに湖底は湖面より約115mも下に位置しており周囲約42キロとパンフレットに書いてあった。

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水深があるのに湖面はクリスタルのように透明で、水底の砂利や水藻が見えている。此処はプランクトンの発生が少なくて透明度25メートルと言う。そして、「全国一きれいな水」に何度も選ばれて、千歳市民の飲料水にもなり「支笏湖の天然水」としてペットボトルで販売されているそうだ。

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               <ナナカマド朱実>

湖畔には、まるで真っ赤な花が咲いているかのような1本の大樹があり、近づいて見ると、それはたくさんの見事なナナカマドの朱実だった。春には恐らく雪のように真っ白な花を、緑葉が埋まるくらいに咲かせていたのだろうか。

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湖の左手端に、朱色に塗られた鉄橋が架かっている。何故こんな山奥の小さな川に、わざわざこんなものがと案内を見ると、これは「山線鉄橋」と呼ばれて北海道で一番先に出来た現存する最古のもので、日本の橋梁史においても稀少かつ重要な資料としてのトラス鉄橋の名残だった。輸入当初、北海道官設鉄道上川線で使われていたものが設計荷重が小さくなって、王子製紙の専用軽便鉄道(山線)の橋として支笏湖に移され、湖畔橋と呼ばれ親しまれていたと言う。これは平成9年に新しく架け換えられたそうだ。

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山線鉄橋(千歳市HPより)

ここは1949年に支笏洞爺国立公園に指定されたが、この支笏湖の歴史を見ると、『支笏はアイヌ語のシ・コツ(大きい凹地または谷)で、もともとは支笏湖をさすものではなく、支笏湖から流れでる千歳川の凹地をさす地名だったという。
ところがシコツは死骨に通じて縁起が悪いので、江戸時代にはこの川の付近の湿地にタンチョウがたくさん生息していたことから、鶴は千年にあやかって、めでたい「千歳」の改名された。江戸時代、現在の千歳、苫小牧、鵡川、厚真などの一帯を「志古津」として表現し、十数ヵ所の「鳥屋」が存在したことが記されている。鳥屋とは、鷹狩り(タカを使って鳥獣をとる狩猟)に用いるタカの幻鳥をとる巣のある場所のことである。
本州にも鷹巣山などという地名があるが、当時の蝦夷地では、タカの幻鳥をとって江戸の将軍や大名に供給するのが、重要な財源となっていた』と書いてある。(支笏湖観光協会HPより)

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また此処の開発を見ると『明治末期に資本主義の発展に呼応して、支笏湖と千歳川の水資源を発電に利用できることや、支笏湖周辺に製紙資源が豊富なことなどの条件を考えて、王子製紙が苫小牧進出を計画、明治43年に工場を完成させた。そのために支笏湖方面に王子製紙専用資源運搬用の軽便鉄道を開通させ、大正11年(1922)からは一般旅行者も便乗を許されたが、片道切符の裏には「人命の危険は保証せず」と書かれていたと言う。これにともなって千歳川に発電所を建設し、支笏湖の水位は千歳川の堰堤で人工的に調節されるようになった。』と言う。(支笏湖観光協会HPより)
その後、山線鉄道は自動車道の発達によって、バスの通行も開始され、車社会におされて1951年8月に、惜しまれつつ全線廃止となった。
王子製紙苫小牧工場専用鉄道(山線)

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湖を見たのち、帰りに寄ったビジターセンターの庭にはフラワーポットが置かれ、入り口には剥製の熊が飾られていた。館内でここの歴史や資料などを見た後、外の林を巡ってみると、木に這っているツタウルシが半ば紅葉しているのが見られた。
外の何本かの樹には巣箱が掛けられて、バードウォッチングも此処で行われるようで、冬場序にリスも来るのか、はしごみたいな紐が樹と樹に架けられていた。

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          <ツタウルシ>

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           <ディアスシア ゴマノハグサ科>

帰りに別方向から樽前山を見たら、山頂から煙が出ていた。現在山性ガスの噴出もあって登山規制が行われているようだ。この樽前山は世界的にも珍しい溶岩ドームの活火山で、荒々しい山肌の上にお椀型の溶岩ドームが遠目にも見えた。

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            <樽前山、左上ガス噴出>

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「限りなく透明に近き支笏湖の水底に見る川藻の揺るる」

「遠目には青一色の湖と山の写真を旅行記に貼る」

「朱のトラス鉄橋渡りて支笏湖の湖畔に憩う夫と秋日に」

「支笏湖の四方取り巻く山々を間近に望みて湖畔に遊ぶ」
 

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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
苫小牧から入ると西日の逆光になっているようですね、湖面の反射や画像で見ると少し幻想的な処はなかなかいい感じだと思います、トラス鉄橋は私の記憶に中にはまったく残っていません、古い話で記憶も曖昧ですけどね。
OSAMI
2006/10/24 20:57
 一花さんの蝦夷地探訪記も、回を重ねる度にいろいろなものが出てきて、興味深いものですね。支笏湖の湖面が鏡のように輝いて、澄んだ水をたたえているさまも良いですね。綺麗な水で飲用にもなるとはいいですよね。富栄養化とは無関係で、プランクトンがいないとなると、魚も住んではいないのでしょうか。

 それから、ナナカマドは、秋の北海道を代表するような見事な彩りですよね。沢山実になった樹を見られたとは良いですね。

 僕も尾瀬でツタウルシやナナカマドの紅葉を見てきましたが、北海道の方がスケールが大きいですよね。
 これからの展開が楽しみです。
なおさん
2006/10/24 21:16
今赤ワインのコルクをあけ、一花さんの北海道を堪能しています。一花さんご夫婦のように旅行にいけるのはいつかなあなんて思います。北海道は青って書かれているのが印象的です。秋は青かもしれないですね。紅葉だけでなく、青い秋素敵ですね
hanahhana1952
2006/10/24 23:09
青い北海道ってすてきですね。紅葉と違った秋を感じます。いつの日か、私も、のんびり行きたいなと感じます。
hanahhana1952
2006/10/24 23:11
OSAMIさん、こんばんは。コメント有難うございます。OSAMIさんも食べ物が美味しい書いて下さいましたが、北海道あちこち旅行なさって、此方までおいでなさったのですね。ビジターセンターから下ってきたら、丁度逆光になってまして、湖に稜線から洩れた光が反射して綺麗でしたよ。帰宅して画像を取り込んで何枚かが墨絵のように映ってました。OSAMI さんはカメラ技術がお上手で、何時も画像が素敵ですよね。トラス鉄橋は、此処に何時持ってこられたのでしょうね。調べなかったのですが、平成9年にまた新しくなったとは書いてありましたが?色が朱色に塗られたのでしょうね。これが此処支笏湖の人気だとか書いてありましたよ。
OSAMI さんへ
2006/10/24 23:20
なおさん、こんばんは。コメント有難うございます。此処に下って来たら、丁度逆光で、湖面が煌き墨絵のように画像がなっていました。角度によって、湖面に陽が耀くのですね。此処の透明度は、魚に餌を上げないので透明度が保たれるとか?何処か記述がありましたが。虹鱒かは水藻の所で見ましたよ。透明度のそこの理由はしかと記載してあるものがなかったようです。また調べてみますね。湖底もクリスタルのようで、調べたらいろいろ湖底にも水生植物が生息している画像がありました。水は飲料になるとか、なんちゅあならん綺麗な湖でした〜。冷たいのでしょうね。そそっかしくてこけて落ちなくて良かったです〜。カナズチで泳げないし。(こけたって、他でこけてドジったのです。先日のNHK大河で千代さんがこけたですよね。あれ〜でした。)此処のツタウルシとかナナカマドは綺麗でしたよ。この周辺の山は車で途中まで登れるとか。またこの近辺も見るところが沢山あったのですが、滝野すずらん丘陵植物園に行きたくて先を急ぎました。
なおさんへ
2006/10/24 23:34
hanahhana1952さんこんばんは。今赤ワイン飲んでらっしゃるのですか?お疲れだったのでしょうね。それとも奥様がご旅行でいらっしゃらないから、お寂しいのでしょうね〜。秋ってブルー?憂愁でしょうか?溜息聞こえるようですよね。今日の1枚目の画像は、空の青、湖の青、そして山が何故か青く映って、ブルーになっていました〜。青って青春色でもあり、海の青、空の青は冷たく深く沈んで思索する色でもありますよね。お一人でゆっくりとワイン飲みながら音楽聴かれる時間も羨ましいです。ガーデニングしている時間は楽しく何も考えず、ひたすら花時を夢見て希望があって良いですよね。昨日今日と雨でしたので、ちょっとメランコリーになりますね。そんな時はモーツァルトお奨めします。曲が軽やかで美しく木の葉の囁き、風の声、そんな自然が聞こえるような音楽を書いていますよ。明るい曲を聴くと羽根が生えたみたいになりますよ。彼は父親が亡くなったときにも何故か明るい曲を書いて、どうしてそんな芸当が出来たのか?悲しみを隠す為に明るい音楽を書いて空気みたいな軽やかな天使になりたかったのでしょうか?
hanahhana1952さんへ
2006/10/24 23:54
湖は素晴らしい絵のような景色ですね。
ピーカンの青空も、澄んだ秋の空ですね。
薩摩節
2006/10/25 10:37
薩摩節さん、こんばんは。コメント有難うございます。この日は秋晴れで雲一つない行楽日和でした。誰の日頃の行い?が良かったのでしょうかね?
湖は何処から撮っても絵になりましたよ。ちょっと2枚目画像は枝が多すぎて下に位置しすぎました。空の青と湖の青に挟まれた山が、何故かブルーに見えて映っていました。北海道は雄大で自然に恵まれて何度でも訪れたいと皆さん仰る理由が分ります〜。
薩摩節さんへ
2006/10/25 19:25
 どの写真も青空に北海道の自然がマッチしていますね。まさしく秋を満喫している様子が目に浮かぶようです。一枚目の支笏湖の写真は湖にも恵庭岳が移ってとても綺麗ですね。
ゆうくらふと
2006/10/25 22:00
ゆくらふとさん、こんばんは。こちらにもコメント有難うございます。
この日は雲ひとつない青空でしたが、何故かどの画像も青が良く映えて、引き立って撮れてました。北海道の雄大な景色は、この青空とマッチしたのでしょうね。1枚目は青青と映ってくれました。カメラがよければ未だ素敵な画像になったのに〜と思いますが。2枚目は枝が多く入りすぎて腕がイマイチです。北海道は何処に行っても感激でしたが、冬は寒そうですよね。
ゆうくらふとさんへ
2006/10/26 00:02
一日遅れの訪問になりました。
青空と湖、それに山。いい景色ですね。デッカイドゥ〜、北海道を堪能されているようですね。私も支笏湖に行った事は覚えているのですが、景色やらは〜〜です。40年そこそこ前の事なので。
私も昨日は、青空の下のタットン湖を綴りました。こちらには山が抜けています。でも、青空と白い雲、それらを映す湖面は綺麗でした。そんな中のウォーキングを堪能して来ました。
デコウォーカ
2006/10/26 18:14
一花さん、支笏湖の素晴らしい写真は本当に絵になってますね。特に1枚目2枚目が好きです。木の股に鳥の小屋を造られたり。見せてくれますね。やはり北海道の景色は勇壮でいいです。
彦左
2006/10/26 20:33
デコウォーカさん、こんばんは。こちらにもお忙しいのにコメント有難うございます。時差はそちらが遅れているのでなく標準で、日本が8時間早いのでしたね〜。北海道はでっかいど〜と思ってましたら、そちらはチョーワンダフル!!の連続で、見るもの聞くもの食べるもの、またまた毎日OO(オオ)〜〜ワンダフル〜〜とジャスチャーも板に付いて来ません?
支笏湖は少し時間が足りなかったですが、この日は青空に恵まれて、青空の写真が綺麗に撮れて、湖も青く澄んでいました。40年前の若かりし日にも此処にお出かけなさったのですね?トラス鉄橋はこんなに朱に塗られていなかったのでしょうね。毎日、デコウォーカ さんは、お名前の如く忠実にウォーキングと景色と観光を兼ねてのウォーカーさんでらっしゃいますね。きっと足取りも軽く、靴も羽根のようでしょうね?楽しんでらっしゃるご様子伝わってきます〜。お蔭様でこちらもご一緒させて頂いているようで、素敵な気分になりますヨ。まだまだお孫さんは、お目見え?ならないのですね?
デコウォーカ さんへ
2006/10/26 21:27
彦左さん、こんばんは。コメント有難うございます。たまたまこの日が雲ひとつない青空でしたので、写真も上手く写ってました。雄大な大地ですので、特に此処は自然が残っていて、景色も勇壮ですよね。野鳥も色々来るようで、バードウッチングもあるようです。巣箱に何の鳥が入るのでしょうね。
北海道の観光も、冬場は雪に埋もれて大変ですよね。住む方の冬の不便さを思うと、観光だけで素敵だ良い所だなんて大きな声ではいえませんよね。でも観光客がたくさん来てくれると地元の方も喜ばれるでしょうが、この自然のもたらす美しさは貴重ですよね。
彦左 さんへ
2006/10/26 21:37
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