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zoom RSS ニホンスイセン(日本水仙)

<<   作成日時 : 2006/12/28 14:14   >>

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暮れにお正月用の花材としても出回っているのがニホンスイセン(日本水仙)だ。松、千両、南天、梅、葉牡丹などと一緒に、昔は花材としてよく使っていたが、今ではハウスものの菊や百合など華やかな花ものがセットとして出回って一般には好まれるようだ。(勿論水仙も使われているが・・。)

10日以上前かのテレビのニュースで、今年の水仙の開花は少し遅れて、お正月用として露地ものの出荷が始まったと報じていた。

この時期、我が家の花壇でも咲いているのがニホンスイセンで、12月中旬には最初の1本の開花が見られ、今蕾がいくつか開いている。この日本水仙は、他の水仙の仲間ではこれが一番早い開花となる。
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ニホンスイセンの花は、他の洋の園芸種の水仙に比べて、花茎が長くすっくと立ち上がり、真っ白な花が楚々と咲き、その中心部の黄色い唇とも思える副花冠が小さくて愛らしく嫌味がない。真っ白だけだとインパクトがないが、この黄色い副花冠のお蔭で、お互いが引き立ち、冬の最中に咲いていても、ほっと陽の温みを感じさせてくれる。
葉も細くすっきりとして、水仙だけでも花材として活けると凛として見栄えが良い。そして何より、この花の馥郁とした香りが素晴らしい。他の園芸種の水仙には、こんな香がないようだ。

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何故か、この水仙だけには日本の名前が付いているが、栽培される水仙には種類が非常に多く、園芸店でも近年のその花の多彩さと花の大型のものに驚く。
この普通のニホンスイセンの球根は余りにも陳腐なのか、球根の販売を余り見ないようだ。
似たような花の房咲き種や、香り水仙は見かける。

名前にニホンスイセンとあり、原産が日本と思われがちだが、これは昔、地中海地方から中国を経て日本に渡来したもののようだ。
水仙の分類に依ると、房咲き水仙の一種で、花径が2、5〜4センチと小さく1茎にたくさん花をつけ、強い香をもち、開花が11月からと早く八重咲き種などの変種があると書いてある。
本州西部、四国、九州の海岸近くに自生していて、近年、福井県の越前海岸、房総半島の大群落が有名だ。
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名前の由来は、漢名の「水仙」を音読みして「すいせん」になり、「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典からで、花の美しさ、匂い、姿が仙人のようで、水にある仙人、即ち水仙ということだそうである。

イギリスは水仙の生育に適した気候風土であったため、1世紀以上前から貴族に愛され、そして品種改良が行われたそうである。(今では。アメリカ、オランダ、オーストラリア、日本で水仙の品種改良が進んでいるようだ。)

イギリスの詩人、ワーズワースが「水仙」の詩を書いたのも、そうした背景があったからだろうか。ワーズワースの見た水仙はどんな花色だったのか?ニホンスイセンでなくて、ダッファディルと呼ばれる花びらの大きい、真っ黄色だったかも知れない。
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以前は、育てた球根を毎年掘りあげて植えていて、その球根が長い間に分球して200球以上になり、あちこちに分けてあげた。何故か田舎の母は、殖えて困るので邪魔者扱いにしている。温かい所では勢いがよくて殖えるのかも知れない。この頃面倒となり、此処何年と堀リあげることなく、庭の際に植えっぱなしとなっている。

水仙は日当たりを好む植物なので、年々樹木が繁ってきて半日陰となり、日当たりが悪いようで余り花付が良くない。経験から、花後葉が枯れるまで置いて球根を太らせ、そして球根の分球に備えて深植えしてあげないと良い花が咲かないようだ。

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水仙の別名はナルシッサスで、ギリシア神話の水に映るわが姿に恋して死に、水仙の花に化したかの美しい青年の花だ。
このニホンスイセンはそんなナルシシズムを思わせないで、寒の中を逞しく楚々と咲いている気高いイメージの花だ。
日本水仙2006/01/19


「スイセンは兄弟仲良く咲いている少しおませに少女が言えり」(鳥海昭子)

「水仙は低体温の花ならむ歩みつつわれは言葉あたたむ」(関口ひろみ)

「水仙は新年の花藁のごとき苞より正(まさ)しく五花現れぬ」(北沢郁子)

「胸のうちいちど空(から)にしてあの青き水仙の葉をつめこみてみたし」(前川佐美雄)

<日本スイセン>
ヒガンバナ科スイセン属
学名:Narcissus spp.(ナルシッサス)
原産地:欧州南部、地中海沿岸 
別名:雪中花
開花期:12〜翌4月 早咲き種から遅咲き種まである。

「小さなる黄の副花冠の温かく抱きて咲ける真白の水仙」

「誰彼に言いたき言葉木枯らしに告げているごと咲く水仙は」

「冬寒に水仙の花凛と立ち馥郁たる香に顔を埋めぬ」


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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
我が家も屋敷の境にあちこち植わっています。
つかわなかったですが、門松にも植えられそうですね。
今日、午後にやっと手抜きの門松出来上がりました。
我が家の門松と、地域の大イノシシ
http://hotei.blog62.fc2.com/
薩摩節
2006/12/28 18:46
年末年始の準備に主婦は大忙し?日本水仙を今日たまたまご近所で見かけたばかりです。「冬寒に水仙の花凛と立ち馥郁たる香に顔を埋めぬ」のようにクンクンしてしまいましたよ。凛とした感じでした。鳥海さんの歌は、なんとなく惹かれますね。「スイセンは兄弟仲良く咲いている少しおませに少女が言えり」(鳥海昭子)
hanahhana1952
2006/12/28 19:11
 今日の一花さんちは、清楚で気品のある、日本スイセンですね。初春を寿ぐ花として店頭に並びますが、良いものですよね。うちにも何株かあるのですが、やっと何輪か蕾が膨らんできました。
 日本スイセンということですが、シルクロード伝いで中国に伝来したものが、古い時代に日本にも伝えられたのでしょうね。
 金盞銀台などという雅名もあるようですが、綺麗なものには毒がある、の例え通りにスイセンも毒がありますし、フサザキスイセンでは、過敏なひとはスイセンに触ったりすると発疹が出たりするそうですね。
なおさん
2006/12/28 20:47
スイセンのこといろいろと勉強になりました、私の近くでもまだ一斉に咲くという処までは行っていませんが、いろいろのところで咲いています。
美しい青年の花だという事ですから、今度見る時は其のつもりで馥郁とした香りをかいで見ます。
OSAMI
2006/12/28 22:36
薩摩節さん、こんばんは。コメント有難うございます。
「鹿児島自然」のブログ見ましたよ。竹を切って、葉牡丹と南天を一緒に門柱の横に植えてあって昔懐かしい光景ですね。もうお正月の準備が整って来たのですね。そちらはまだ皆さんそんな門松なんですね。うちの方も、昔は門から木戸口に白い砂を撒いてありましたよね。どんど焼きとか懐かしく覚えてますよ。でもその後、門に印刷した紙を貼るようにとかで、紙っ切れになったようですが。
東京のこちらは、門柱に松の枝と御幣を下げますよ。そして玄関飾りを付けるのですが、七草粥の日まで飾ってあり1週間早いです。そちらではまだ長かったですよね。猪も見事ですね。地域で皆さん楽しく作られたのでしょうね。
薩摩節さんへ
2006/12/28 22:58
hanahhana1952さん、こんばんは。コメント有難うございます。
年末年始の準備は毎日少しずつしていますよ。今日は黒豆煮、キントン作りなどでした。明日は昆布巻き、ニシンの煮ものなどです。下準備さえしておけばあとは火にかけるだけで、お料理は楽しいものですよ。ハズさんは外のお掃除です。そして気分転換の合い間には花を見てペットの世話、夜はPCです。
明日は昔風に正月花として水仙を活けようかと思ってます。このニホンスイセンは何故かとても良い匂いなんですよ。シンプルで楚々として良いです。他にも園芸種で色々水仙の球根を植えていますが、株が細っていきますね。こちらは丈夫でどんどん殖えて困るくらいですが、花付がイマイチです。歌、鳥海さんの歌は「すこしおませに少女が言えり」と少女が兄弟喧嘩をなじっている人の温かみがありますね。こんな自然に詠ってあって素敵ですよね。
hanahhana1952さんへ
2006/12/28 23:11
なおさん、こんばんは。コメント有難うございます。
このスイセンもお正月の花材に使われていますね。美しい花は毒や棘をもって自らを守る自衛手段なんでしょうが、スイセンはヒガンバナ科ですのでやはり毒を持っていますね。それでもヒガンバナもダチュラも、ポインセチアも食べる人も居ませんので愛でられているのでしょうか。スイセンの毒で死んだ人って聞かないようですが。ギリシャ語のナルケには「麻酔」の意味もあるそうですね。
なおさんへ
2006/12/28 23:26
OSAMIさん、こんばんは。コメント有難うございます。
以前、早々とこのスイセンが咲いていて、アップされてらっしゃいましたね。
ここ数日温かかったので、急に花芽が開いてきました。お正月用花材として昔はよく使っていましたが、この頃暖房のせいか花持ちしないようです。でも部屋中に良い匂いがしますよ。今度是非、匂いを近くで嗅いでみられたら如何でしょう。( 美青年のような?香がしますよ。)
OSAMI さんへ
2006/12/28 23:31
ニホンと名が付くので日本原産かと思っていたのですが、地中海地方が原産でしたか。水にすむ仙人とは、どんな姿なのでしょうか?あの白鬚の姿とは違うのですかね?
デコウォーカ
2006/12/28 23:36
デコウォーカ さん、こんばんは。なぜこのスイセンは日本と名前が入っているのでしょうね?昔中国から入って帰化植物となったとかも書いてありましたので、日本の土地にあったのでしょうか?海岸近くに生えると言うのが不思議で、温かい海風が好きなんでしょうね。普通、道路際に何処でも雑草のように生えていて見ますよね。これは房咲きタイプの水仙ですが、イギリスでは時期的にご覧になられなかったのでしょうね。
水にすむ仙人って?です〜。白髭のお爺さんと、この美青年の水仙では繋がりが違いすぎてイメージが壊れますよね。ギリシアと中国の文化の違いみたいです〜。
デコウォーカ さんへ
2006/12/28 23:54
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