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zoom RSS ヤブコウジ(藪柑子)

<<   作成日時 : 2006/12/04 17:55   >>

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                 <大実ヤブコウジ>

去年我が家では、10月下旬にたくさんのヤブコウジの実を見る事ができた。
山野草を植えてある場所の音締めとして以前植えたものだが、小さく円らな朱実が葉隠れの中に可愛げに下がっていた。
今まで何年もその花をしかと確認する事はなかったが、今年7月に初めてカメラでその小花の写真を撮ってみた。透明で薄桃っぽい1センチに満たない小さな花は、カメラ目線で見ると可愛いながら意外にモダンな形をしていた。
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          <ヤブコウジの花2006/7/6撮影>

今年はたくさんの花が咲いていたので、その後の実の付きも期待していたが、気が付いた時にはもう2株に合計4個の朱実しか残っていなかった。またこれも鳥に食べられたのであろうか?今まで気をつけていなかったが、若しかして今年の実付は花の割りには不作だったかも知れない。
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              <チリメンヤブコウジ>

去年と今年の7月に撮った画像と見比べて見ると、今では株の状態が悪くなってきており、下葉が落ちて2〜3枚しか残っていなくて随分細った感じである。
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               <斑入り葉ヤブコウジ>
     
今年10月に花屋で見かけて求めたヤブコウジは、実が大きく「大実ヤブコウジ」とラベルに記載してあった。そして葉がうちにあるものより大きく広い。
本で調べて分かったのだが、家に3種類植えてあったのは、普通のものと、葉が縮れるチリメンヤブコウジ、そして白い斑入り種だ。
今年の斑入り種には実が付いていないが、それでも葉は下草としてカラーリーフの役割をしてくれている。

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          <大実ヤブコウジ>

このヤブコウジ(藪柑子)は、センリョウ(千両)、マンリョウ(万両)、カラタチバナ(唐橘)、アリドウシ(蟻通し)と共に日本では古くから馴染みのもので、その艶のある朱実と常緑の葉はお正月飾りには欠かす事の出来ない縁起植物である。また、カラタチバナは百両 ヤブコウジは十両 アリドウシ一両とも呼ばれて、お金に恵まれると担がれてクロガネモチ同様好まれる植物である。
江戸時代にはカラタチバナとヤブコウジは、斑入り種や変わり葉が大人気でブームを呼んだそうだ。我が家で植えている、斑入り種やチリメンヤブコウジは安くで求めたものだが、これが江戸時代だったら、大ブームの中、若しかして高かったのかも知れない。
本に依るとお金を生む木で、「金生樹」と呼ばれていたそうだが、我が家もものは年々細ってきて日に日に没落の道を辿っているようだ。
ラベルを見ると花後に液肥、配合肥料を与えるようにと書いてあるが、今まで肥料を与えたことがなかったので、それも原因だろうか?そして全くの日陰では実は付かず、また寒風に当ててはいけないと書いてあったので、それらも原因のようだ。

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ヤブコウジは日本、中国、朝鮮、台湾に自生し、日本では約60種があるようだ。また地方によって別名がヤマミカン、ヤマリンゴ、コウジなど色々あり、万葉ではヤマタチバナ(山橘)と呼ばれて歌も詠まれている。

「あしひきの山橘の色に出でよ語らひ継ぎて逢ふこともあらむ」(万葉・巻四・669・春日王)

「この雪の消残る時にいざ行かな山橘の実の照るも見む」(万葉・巻十九・4226大伴家持)

また近年出回っていて、我が家で今育てているチェッカーベリー(ゴーデリア・プロクンベンス)は和名がヒメコウジとも呼ばれていて紛らわしい。 こちらは原産地がアメリカ東北部のものでツツジ科シラタマノキ(ゴーデリア)属であって、ヤブコウジのヤブコウジ科ヤブコウジ属とは全く違うものだ。コウジとは漢字で「柑子」と書き、甘い果実の意がある。
チェカーベリー・ 2006/10/14
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<チェッカーベリー(別名・ヒメコウジ)ツツジ科シラタマノキ属>

下の画像は今我が家の庭に赤く生っている実のもので、大きい順に、1=マンリョウ、2=ナンテン、3=ヤブコウジ(下は大実ヤブコウジ)、4=センリョウ、5=クロガネモチの各実だ。
この中で一番鳥が食べているのは、クロガネモチとナンテンだが、実際齧って見るとナンテンとマンリョウは甘く、ヤブコウジは酸っぱ味が残り、センリョウは不味くクロガネモチはとても食べられるものではなかった。何故鳥はクロガネモチを一番たくさん食べるのか?やはり一番小さいし種も小さいからだろうか?若しかして鳥の味覚は発達していないのかも知れない。フユサンゴやヒヨドリジョウゴなどの毒の実さえ食べるのであるから、内臓の作りが違うようだ。

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     <1万両、2南天、3藪柑子(下・大実藪柑子)、4千両、5黒鉄黐>

小さい頃田舎の山ではセンリョウ、マンリョウ、ヤブコウジも良く見かけたものだが、今頃藪の中で密かにその朱実を育んでいることだろうか?そして朱実が鳥たちを呼んで、それを食べて落とした実の糞がまたあちこちに子株を殖やし、自然の営みを繰り返しているかも知れない。

ヤブコウジ 2005/10/28

ヤブコウジ(藪柑子)
ヤブコウジ科ヤブコウジ属
学名:Ardisia japonica
別名:十両
原産地:日本、中国、朝鮮半島、台湾
花期:7〜8月
性状;常緑小低木 高さ10p程、地下茎で繁殖。
管理:明るい半日陰、寒風を避ける


「故郷の山山に見し藪柑子踏み分け入れば鳥ら飛び立つ」

「去年より朱実少なき藪柑子こころもそぞろに月日重ぬる」

「寒風に吹きすさびたり縮緬の藪柑子の葉更に縮みぬ」

「しんしんと今朝の寒さの身に沁みぬ屋根に真白く初霜の置く」

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
落ち葉のデザート素敵。実の観察、定規にあてては、びっくり(笑)意外な一面を見ました。「しんしんと今朝の寒さの身に沁みぬ屋根に真白く初霜の置く」 今日は初霜でしたか?こちらはまだなようです。こうしてみると、一花さんは、植物と昔の人の関係を想われているようですね。私が、プラントハンターなる植物の伝来に興味を持っているのとなんとなくにているかもしれませんね。人と植物の関わりは、なんか面白いですね。そうそうご次男さんおめでとうかな?
hanahhana1952
2006/12/04 19:35
hanahhana1952さん、こんばんは。今日は早くにコメント有難うございます。
落ち葉のデザート言うか、花壇に落葉樹の葉が落ちて、寝床みたいになってしまっています〜。「デザート」って詩的で素敵でな表現ですね。
実の定規での観察なんですが、何故鳥がクロガネモチなど食べるのか、自分でも鳥になった気分で試食し実験してみました〜。あ〜あ〜トッテモ暇人?ならぬマメ人(\(◎o◎)/!)なんですよ。そしたら、柑子の名前があるように、ちょっと甘いでしたよ。万両→南天→藪柑子→千両→クロガネモチの順で美味しいでしたヨ。鳥は味覚が無いのだと、これで結論付けました〜。
今朝は、屋根が真っ白でしたよ。明日はまだ寒くなるそうです。植物と古人ですが、万葉は短歌の原点で、どう詠ってあるか興味がありますし、万葉の花も好きです。プラントハンターなる植物ですが、珍しい植物は宝物、憧れのように人から人へと夢を運ぶもので、まだまだ未知の世界が広がって興味が尽きませんよね。うちの次男さんは、まだまだ学生さんで2年生ですよ〜。甘チャンに育てましたので悩みの種です〜。女の子が居ると華やぎますね。
hanahhana1952さんへ
2006/12/04 22:32
 今日は一花さんちはヤブコウジですか。落語の「寿限無」にも、「やぶらこうじのぶらこうじ」と出てくるおめでたい植物ですよね。
 万葉では山橘ですが、雑木林で見るのはどういうわけか、あまり実つきがよくありません。
 暮れになると、花屋さんや園芸店でもよく売られていますが、それはよく実がついていますので、何かコツのようなものがあるのでしょうね。

 物差しを使っての実の大きさくらべも楽しいですね。試食もされたそうで、ヒヨドリの気分もちょっぴり味わうことが出来たとは良いですね。
 ランク付けもされたとはスバラシイことです。
なおさん
2006/12/04 22:52
一花花壇に、あとカラタチバナとアリドオシが有れば万両、千両、百両、十両、一両が揃い踏みになるのですね。そうすると黄金の蔵が建つ?皆、同じ時期に赤い実が生るのですか?
デコウォーカ
2006/12/05 03:43
ヤブコウジの花は良く見たことが無かったのですが、画像で見るとなかなか可愛い花ですね、今度花の季節に忘れないで?私も写してみたいと思いました、最後の実の比較で大きさの違いが良く分かりました。
OSAMI
2006/12/05 08:14
なおさん、こんにちは。コメント有難うございます。
落語の「寿限無」て、「あらまあ、金ちゃんすまなかったねえ。パイポパイポ。〜〜〜」の中に書かれた「やぶらこうじのぶらこうじ」って生命力強靭な意味のヤブコウジで使われているのですね。「斉藤孝」さんが出された「声に出して読みたい日本語」の中にも入ってましたよね。なおさんは、狂歌狂言お好きですので、やはり落語でご存知だったのでしょうね?

山野草好きな方にお聞きすると、なかなか実が付かないとか仰ってますね。花後の肥料も書いてありましたし、寒風もいけないそうですね。
実の物比べで、ヒヨドリ気分を味わってみました。
なおさんへ
2006/12/05 15:41
デコウォーカーさん、こんにちは。コメント有難うございます。
本当は、カラタチバナがどうしても欲しいのですが、こちらでは見かけません。アリドウシは棘があって、あまり好まれないようですが。全部揃えば黄金の蔵でも建ちますかね?若しかして鳥がわんさか飛んできて〜、それこそ落し物の山で、糞害憤慨の日々でしょうか?(T_T)/~~~ 実は殆ど同じ時期で、お正月の縁起物になるようですよ。一番早いのがヤブコウジで、千両、万両の順で赤くなっていってますね。私が食べて好きなものは万両でした。万両は鳥の落し物として庭のあちこちから出て来ていますよ。キチジョウソウも先日戴いたし、欲張ってフッキソウ(別名:吉祥草、吉事草)も欲しいです〜〜。
デコウォーカーさんへ
2006/12/05 15:53
OSAMIさん、こんにちは。コメント有難うございます。
ヤブコウジの花は小さくてしかも下向きで、気にしないとなかなか見れないですよね。今までちっとも気にしていなかったので気付きませんでしたが、意外に可愛くシャープな花ですよ。これもデジカメの御蔭ですよね。
千両、万両、ヤブコウジの実をcmで書いてもピンと来ませんので、単純に並べてみました。大実ヤブコウジは、やはり万両並みの大きさでした。思ったよりクロガネモチは小さいですね。
OSAMIさんへ
2006/12/05 16:00
マンリョウ・センリョウ・ヤブコウジ
花の名前は・花は、どうもわからない。
廃墟の塀に咲いていたのは、「実って」ヤブコウジの類かもしれない・・
薩摩節
2006/12/09 00:02
薩摩節さん、こんばんは。此方にもコメント有難うございます。
千両>万両>藪柑子の順番で草丈があり、実は万両>藪柑子>千両の順番の大きさです〜。(千両は小粒が集まって固まってます)
お正月では千両を一番花として使いますね。藪柑子って、草丈が10センチぐらいですよ。山では千両を見かけますよね。今度また確認してくださいね。鳥は飛んでいて特徴を覚えるのが難しいですが、お花は目の前に動かないので何度でも見れば覚えられますよ〜〜。今日も鳥に逃げられました〜。
薩摩節さんへ
2006/12/09 19:40
藪柑子には、葉の裏の葉脈に沿って小さな「カイガラムシ」が付くことがあります。特に、風通しの悪いところに植えてあるものに多く付きます。葉が枯れた状態になり、やがて、幹が細って枯れてしまいます。時々、葉の裏を見てカイガラムシが付いていないか注意が必要です。カイガラムシは、楊枝で軽くこすると取れます。
タイケン・ニジョウ
2008/03/07 21:38
何故ヤブコウジがおめでたいとされているのか。実は前に図書館に行って、調べた事があるんですが。その時見付けた本によると、昔、初節句の時に、子供の頭の上にヤブコウジから作った(なんでも綿が採れるらしいです)綿ぼうし
を載せてお祝いしたそうです。つまりは、白髪の生えるまで、という長命の願いを込めていたのでしょう。落語「寿限無」が作られたころはごく一般的な慣習だったのでしょう。
通りすがり
2008/03/19 23:16
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