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zoom RSS 神代植物園・ヒスイカズラ(翡翠葛)

<<   作成日時 : 2007/03/06 19:21   >>

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         <2007/3/4撮影>

3月4日に出かけた神代植物園内の大温室。この時期温室の人気植物となっているヒスイカズラが見頃だった。

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    <2007/2/3撮影>

ひと月前の2月3日に出かけた折、まだ蕾状態だった。もうそろそろ開花の頃と思って3月4日に温室に行くと、大天井から壁にそのダイナミックな20メートル位に伸びた蔓が青々と繁って巻き付き、珍しい翡翠色の美しい総状の花をたくさん付けてぶら下っていた。

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地上部に出ている根を見ると直径5cm位で、これだけの大株になるのだが、2株と3株が2箇所から植えられて生えているようだった。

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      <根の様子>

こんなに美しい翡翠の宝石色の花とそのダイナミックな花は初めてだ。食いしん坊には、まるで熱帯地方にぶら下る青い色のバナナのように思われてくる。

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          <花の先進み具合>

この花の特徴は、色が青碧色で珍しく、そして花として一株に200〜300個の花を付けていることだ。花の咲き方は、上部から下へと咲いてくるが、落花を見ると、時期に関係なく上下から落花しているようだ。

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花を見るとマメ科独特の左右対称に並ぶ花形の蝶形花冠を作っている。
マメ科植物なので、この花後もマメ科の実が出来るようだが、雄シベ雌しべは花の外に出ているそうで、生憎そんな花を見かけなかった。ネットでは、実と蕊の様子が見れた。
ヒスイカズラの花、実の様子(植物園へようこそ様HP)

これは普通の昆虫が受粉媒介者となって簡単に実が出来かと言うとそうでなく、現地では蝙蝠だそうだ。
雌しべの柱頭に保護膜があって、それを破る為には蝙蝠のような重さのあるものでなくてはいけないと言う。

『熱帯においては、花の蜜や花粉を食べる種があるため、それに対する適応として、花粉の媒介をコウモリに期待する、コウモリ媒の花がある。』とフリー百科事典『ウィキペディア』の蝙蝠の記事にあった。

落ちていた花を許可を貰って2つ戴いてきたが、雄しべ雌しべがまだ外に見えていなかった。花を割いて中の様子を見たら、雄しべはたくさん見られたが、雌しべがはっきりと写っていない。だが、しっかりと蜜があった。そして花には匂いがなかったが、この蜜を目当てに蝙蝠が夜目にも明るいその翡翠色をあてに花の蜜を吸いに群がって受粉され、自然の状態で実が出来ることになる。
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    <花の内部、左:自然状態で上部が裂けてしまった。右側:半分に割いた状態>

温室では人工受粉するそうで、日本で最初に人工受粉に成功したのは小石川植物園だそうだ。此処ではもう20年以上も前から温室にあるそうだが、初めて実がなったのは、蝙蝠ならぬ当時温室に居たネズミに依るとか伺った。今ではネズミも居なくて人工受粉だそうで、また簡単に挿し木で殖やせるという。

黄色い椿同様、今では日本のあちこちの温室でこの時期出会える花となっているが、此処神代植物園ではもう育てて10年になるそうだ。結構花期としては長く、2月から7月までと案内版に書いてあるが、年によってずれるようだ。根元近くまで蕾が出ていて、まだ他にも蕾もたくさんあって次々開花する多花性のようだ。

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これが フィリピン諸島のルソン島やミンドロ島などの熱帯雨林のジャングルの木に巻き付いて咲いているのだが、密林の中で出会うその花は、飛ぶ宝石として知られる鳥のカワセミ(翡翠)にであったのと等しい感激かも知れない。
今現地では、木の伐採により絶滅危惧種になっているそうだ。

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植物と花の相互関係は、自然の摂理に則っているが、現地での木の伐採がどんどん進むと、植物も絶滅へと進み、またそれを生きるよすがにする蝙蝠も減ることになるようで、身の回りの自然の生態系も自ずと変わっていく。
温室はそう言う意味では、大事な植物の保護とまた園の経営上の目玉商品にはなるが、また一方の蝙蝠は他の植物で生きていけるのであろうか?
ジャングルに棲息する蘭の仲間も次々と乱獲されて、木も花も受難の時かも知れない。

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「直立せよ一行の詩 陽炎にゆれつつまさに大地さわげる」(佐佐木幸綱)

「詩歌とは真夏の鏡 火の額を押し当てて立つ暮るる世界に」(々)

「火も人も時間を抱くとわれはおもう消ゆるまで抱く切なきものを」(々)

<ヒスイカズラ(翡翠葛)>
マメ科ストロンギロドン属
学名:Strongylodon macrobotrys
英名:jade vine(ジェードバイン)(jade(翡翠)とvine(つる植物)の意で、ヒスイカズラは英名を     日本語訳
原産地:フィリピン
花期:2〜6月
性状:総状花序の長さ80〜150cm花径 5cm位花色 青碧・
常緑性多年草:草丈 20m

「見上げたる温室天井青々と蔓延り翡翠葛の花垂る」

「温室の硝子越しの空曇りたる翡翠葛の青々として」

「受粉なく落ちたる花の青々し翡翠葛の一輪を知る」

「風のなき温室壁にぶら下る翡翠葛の細き枝先」

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コメント(14件)

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ヒスイカズラは何回か見たことが有るのですが、雄しべと雌しべのことは良く分からないでいましたところ、落ち花を割いて写された画像で少し分かったような気がします有難う御座いました。
ヒスイカズラの色はほんとにいいですよね。
OSAMI
2007/03/06 20:06
 一花さんちは、今日はヒスイカズラですか。神代の温室でも、新宿御苑の温室でも何度か見ましたが、うろ覚えですが、神代の方が株が大きいような気がします。

 青磁のような、翡翠のような色あいですが、埼玉県の県章は勾玉ですので、その形を思い浮かべました。

 一花さんも、落ちていた花を貰い受けて観察されるとは、研究熱心でスバラシイことですね。
なおさん
2007/03/06 21:25
鳥のカワセミが翡翠なら、植物の翡翠・・なんですね。
真っ赤だと、カイコウズ・海紅豆にも似てますね。
薩摩節
2007/03/06 21:59
ヒスイカズラは初めてです。ビックリしました、凄い花が有るもんですね!ヒスイ色とはこれまた豪勢ですね。最初の写真を見た瞬間、本当に青色バナナかと思いました。マメ科の花の構造をしているので又ビックリ。その花を割いて観察をされた方の努力に又、又ビックリ。
ヒスイカズラはビックリな花でした。
デコウォーカ
2007/03/06 22:12
一花さん、植物園の温室は和歌山にもあって冬には行くのですが
・ヒスイカズラ(翡翠葛)って見るのは初めてです。すごい色をしてるんですね。”『ウィキペディア』の蝙蝠の記事”よく調べられましたね。
面白い話ですね。お陰でいろんな勉強になりました。
彦左
2007/03/06 22:27
OSAMIさん、こんばんは。コメント有難うございます。お花好きでいららっしゃるので、やはりご覧になられた事がおありなんですね。この花とキンカチャ、そしてイエライシャンは温室で有名で、あちこちの温室で見れるようですね。落花を戴いてきましたので、中の様子をみて見てみたくて割いてみました。雌しべがイマイチはっきりしませんでしたね。でもこの小さな花に水滴の大きい蜜が入っていたのですよ。自然受粉媒介者は蝙蝠だそうです。 翡翠の色で豪華ですよね。
OSAMI さんへ
2007/03/06 22:57
なおさん、今晩は。コメント有難うございます。
以前出かけた折、蕾を見ていましたので、開花を見たくて花粉が飛ぶ中を頑張って出かけました〜。他にもイエライシャンもあるようで見たいのですが。新宿御苑にもあるそうですね。此処は10年経っているそうで、新宿御苑はあとからなんでしょうか?
埼玉県の県章は勾玉でしたか?そう言えば勾玉にも似てますし、うちの市内の方の田舎に植えてあった、同じマメ科のカイコウズに似てますよ。
研究熱心と言うか、手元に無い花ですので、珍しく、調べてみたいのです〜。匂いとか色々。。
なおさんへ
2007/03/06 23:04
薩摩節さん、こんばんは。コメント有難うございます。
これって植物の花の翡翠で、鳥の翡翠が、これにとまったらどうなるのでしょうね?此処に鳥を放って撮って見たいですよね〜。
そうそう、何にかに似ているな?と思ったら、昔市内の家の庭に父が植えていたカイコウズにそっくりです〜。同じマメ科ですから。
青いバナナにも似てますよね〜。
薩摩節さんへ
2007/03/06 23:09
デコウォーカさん、こんばんは。コメント有難うございます。
ホントこの花はバナナ似ですよね。私だけが食いしん坊で、変てこな発想かと思いましたら、良かった〜です。同類さまがいらして〜〜??
翡翠色でビックリな花色ですよね。そしてこれがマメ科なんですから。裂いて観察して花の様子を見てみたくなりましたが、雌しべがイマイチ??でした。蜜がありましたよ。蝙蝠さんが夜な夜な吸血ならぬ蜜を吸われるそうです〜。ビッグなビックリ連続の花ですよね。
デコウォーカ さんへ
2007/03/06 23:14
彦左さん、こんばんは。コメント有難うございます。そちらには温室があって、ベゴニア、ゴクラクチョウカなど見せていただきましたが、まだそちらにはないようですか?そのうち見れるかも知れませんね。若しかして時期的に今頃ですから、丁度ずれてしまわれたかも知れませんね。
蝙蝠は吸血鬼かとばかり思われますが、こんな花の蜜を吸うのですって。ジャングルには珍しいものが咲いているのですね。翡翠色で綺麗でしたよ。
彦左さんへ
2007/03/06 23:19
ひすいかずらってヒスイの色ですね。やっぱり熱帯らしい感じ。どんな花もその土地土地にあった感じをかもしだすんでしょうね。此花は、一花さんおきにいりでしょうか?ちょっと興味があります。どんな花がすきなんだろうと?
hanahhana1952
2007/03/06 23:38
hanahhana1952さん、こんばんは。コメント有難うございます。
この色って、翡翠色でそんな名前になったそうです。マメ科なんですって。熱帯らしい花で、バナナに似て?って考えてしまいます〜。お気に入りと言うか、お花は何でも好きで、特に珍しい花は見て見たいのですよ。私としては、山野草の可憐な白い花が一番好きなんですが、枯れて地に合わないだけなんです。hanahhana1952さんも何でもお花ならお好きそうですね。でも山野草はあまり育ててらっしゃらないみたいですが、日当たりが良すぎると、どうでしょうね。お母さまが育ててらっしゃったとかでしたね。
hanahhana1952さんへ
2007/03/06 23:53
こんにちは。
ヒスイかずらは昔、大船植物園ではじめて見て、感激しましたが、あの時見たのはこんな大きなツルと花房ではなかったように思います。今はどうなってるのか知りませんが。
それにしても、自然の花でこんな色の花は滅多にありませんね。いかにも南国的で魅惑的です。
未来
2007/03/08 11:13
未来さん、こんばんは。コメント有難うございます。
この花を昔、大船植物園と言う所でご覧になったのですか?温室の目玉商品として、あちこちの温室で育てられているようですね。受粉は難しいそうですが、挿し木で簡単に殖えるそうですよ。
此処は10年も経つそうで、今でこそこんな大株ですが、昔は此処も小さかったと思いますよ。マメ科で藤のように元気ものですから、すぐに大株になるのでしょうね。自然の花色で、こんな翡翠色は珍しく、まるで宝石のようですね。
未来さんへ
2007/03/08 23:15
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