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zoom RSS ナンバンギセル(南蛮煙管)

<<   作成日時 : 2007/09/24 18:48   >>

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ナンバンギセル(南蛮煙管)は、その独特な形の花で一度は育てて見たいと思っていた植物だった。

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       <2007/9/9撮影>

良く行く花屋さんで昔見かけたが、売り物でないと断られた。
去年の秋、大型ガーデンセンターに出回っていた鉢を見かけて早速求めてきた。

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それは屋久島ススキと一緒に植えられていて、花後に枯れたようになってきたが、一応種が出来ているかも知れないと思って、あちこちに蒔いてみた。
そして鉢は大き目のものに植え替えをしておいた。

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        <2007/9/18撮影>

冬になるとススキの葉が枯れてきていたが、、今春には新しいススキの細葉が出て、9月には小さな花穂が出てきた。
この屋久島ススキは盆栽用のもので、草丈が30センチ位の小さなものだったが丈夫に育ってくれた。

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     <2007/9/20撮影>

9月になり他所ではもうナンバンギセルの開花情報があったが、うちではまだ出ていなかった。
ある日何げなく鉢の中を見たら、エノキ筍かナメタケのような黄色っぽい筋模様のあるものがススキの根元に見られた。
若しかしてこれがナンバンギセルの子供かも?と、初めて開花前のものを見た。

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その後毎日成長を見守ると花茎がだんだん長くなり、15センチくらいまでなって先の萼のようなものが打ち割れ、中から薄桃紫っぽい蕾が見えてきた。
その後日増しに薄桃色になって蕾が長くなり、先が割れて開花してきた。
花は薄桃色の筒状の細長い綺麗な色で、花びらの縁に5弁の切れ込みがある。花の長さは3cmくらいで、葉が全くない。

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        <2007/9/22撮影>

5本出た花茎は纏まって一箇所から出ており、まるで椎茸類のような菌類の感じで、緑の葉がないので光合成をすることが出来ず、寄生植物だそうだ。

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これはハマウツボ科ナンバンギセル属で、日本各地、中国大陸、台湾などに分布し、本によると1年草とも、また多年草とも書いてある。
茗荷やススキなどのイネ科の植物と共に共生していて、宿主から栄養をもらうそうだ。
一年草で毎年種子を蒔く必要があるとも書いてあったが、同じ宿主株から数年発生することがあるそうで、それで1年草とも多年草とも記述がばらばらなのかも知れない。
うちの場合は種からでなく、多年草として出てきたのかも知れない。

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毎年同じ宿主に寄生させると、親株が弱るそうで隔年が良いらしい。
宿株としては、ススキ、ベニチガヤ、ヤクシマススキ、タイワンオギなどイネ科が利用され、また、ミョウガ、ショウガ、ホトトギス、ギボウシ、サトウキビなどが知られると山野草の本にあった。

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名前は、その花の形がポルトガル(南蛮)人たちの船乗りが咥えていたマドロスパイプ(煙管)に由来するそうだ。
奈良時代から室町時代までは「思い草」で呼ばれ、その後江戸時代からナンバンギセルになったようだ。思い草は、ススキの下陰にあって、その花の形が下向きで物思いに耽っている姿だからであろうか?

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万葉集で「思ひ草」として1首詠われており、尾花のススキと共生していたことが知られる。

「道の辺の尾花がもとの思ひ草今さらさらに何か思はむ」(万葉集・巻・10-2270)

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花の中を覗くと、黄色いっぽい円いものが見えるが、その下にオシベ4本が隠れているそうで、中を割って見るには可愛そうで想像するだけだ。
草原や森の日当たりまたは半日陰に生えるそうだが、花色は白色やこれより大きいオオナンバンギセルというのもあると言う。

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先日、また違う場所で鉢物を見かけて求めてきたが、こちらは随分たくさんの煙管が出ていて、まだ花が咲いていなかった。
花後には黒い実が出来るそうで、これを別の場所に蒔いて増やしてみたい。
鉢でなく自然の中にあるその思い草の花姿はどんな様子だろうか?


  
「月明や尾花が下の思ひ草さぐりぬべかり尾花峠に」(与謝野晶子)

「山路ゆきナンバンギセル踏みそうで踏まざりしこと折々おもう」(鳥海昭子)


<ナンバンギセル(南蛮煙管)>
ハマウツボ科ナンバンギセル属
原産地:日本全土。中国大陸、台湾(草原や森のへり)
花期:8〜9月
性状:寄生植物(イネ科、茗荷、サトウキビなどに寄生)葉がない。
1年草または多年草
草丈:15〜20cm

「鉢植えの屋久島薄根の元に南蛮煙管五本の花立つ」

「葉を持たず屋久島薄に隠れ咲く南蛮煙管俯き咲けり」

「薄桃の南蛮煙管の花淡く何をか思う薄の根のもと」

「直向に花咲き見せて思い草薄の根の元一途に縋る」

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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
「山路ゆきナンバンギセル踏みそうで踏まざりしこと折々おもう」(鳥海昭子)優しい人柄が表れていますね。山道を歩くとこんな気分になりますね。「葉を持たず屋久島薄に隠れ咲く南蛮煙管俯き咲けり」こうして伺うと、ひとりで生きれない悲しさも感じます。
はなはな
2007/09/24 19:45
一花さん、ナンバンギセル(南蛮煙管)昨日も他のブログで見せて頂きましたが本当に変わった花ですねススキの中に出るのですか?ハッパが無いのですか?実際に一度見てみたいものですね。
彦左
2007/09/24 20:06
いろいろの植物をお持ちですね、私はシーズンになると植物園で眺めていますが自分の家でナンバンギセルをお育てとは素晴らしいです、園芸が趣味の人でもナンバンギセルを育てている人は少ないのではと思いますよ。
正面からのアップの写真は初めてで黄色の丸いものが雌しべなのでしょうか?、何だか動物か口を開けているようにも見えて面白いですね、種が出来たら又アップして教えてほしいと思います、楽しませて頂きました。
OSAMI
2007/09/24 20:34
はなはなさん、こんばんは。コメント有難うございます。
ナンバンギセルは踏まれそうな場所に生えているのでしょうか?まだ自生のものを見た事がないのですよ。
「踏みそうで踏まなかった」と鳥海さんの歌にありますので、きっと気付かないような葉の間から出ていて踏まなかったのでしょうね。
じっと思いを潜めて、か弱く生きているものを踏みつけにせず、大事にしてきて良かったと思ってらっしゃるのでしょうね。
葉がなくて、何かによりかかれなければ生きていけない寄生植物。人間もそうですが、昔の女性はひとりで生きていけない悲しい運命の方が多かったようです。かく言う私も、今はもう経済的には一人で生きていけないようです〜〜。
はなはなさんへ
2007/09/24 21:16
彦左 さん、こんばんは。コメント有難うございます。
今丁度、ナンバンギセルの時期なのでしょうね。他所でも育ててアップされてらっしゃるのですね。変わった花で葉がなくて、光合成が出来ないので寄生していくるしか仕方ないのですよね。ススキが好きのようで、サトウキビとか茗荷などにも寄生するようです。
これは花屋さんで鉢で出回っていましたが、自然の中では見られるようですね。私も一度は見てみたいものです〜。
彦左 さんへ
2007/09/24 21:19
2メートル程の丈の普通のススキの二抱えもあろうかという大株の根元を何気なく分けたとき、それが出会いでした。確か小学生の頃だったと思います。大株の中なので薄暗く、ススキも枯葉色になりかけている頃なので、一寸見では気付かない。ただ、くすんだピンクだけが目についた。後になり、この名を知りました。
ラフレシア
2007/09/24 21:22
0SAMI さん、こんばんは。コメント有難うございます。
以前そちらの植物園でも見せて戴きましたね。これは山野草の本や茶花の本にも載っていて、結構知られているようですが、花屋さんでは今迄余り見かけなかったようです。去年ガーデンセンターで一鉢見かけて求めて来ました。
1年草とありましたが、何年か出るようで、うちも去年の根が残っていたかも知れません。私は種からはうまく育てられないようですので・・。
正面のアップの黄色いものは柱頭だそうで、その下にオシベがあるようです。
もう一鉢求めたものが開花したら、花がたくさんありますので、中の様子を見てみたいものです〜。種もそのうちうまく出来ましたらアップしますね。
お近くだったら、差し上げるのですが・・。


OSAMI さんへ
2007/09/24 21:24
ラフレシアさん、こんばんは。コメント有難うございます。
屋久島ススキだけに寄生するかと思っていましたが、これは普通のススキにも寄生すすのですね^。今度、鉢植えのタカノハススキにも種が出来たら蒔いて見ようと思います。去年も蒔いたのですが出てこなかったのですよ。でも近くのプランターからナメタケみたいなものが2つ出ていて、これもナンバンギセルかもと思ったのですが、でもその後消えてしまっていました。
ススキの葉が枯れる頃まで開花するのですね。薄桃の花で触ったら結構硬いでしたよ。面白い植物ですがあちこちで見られるのですね。自然の状態で一度見て見たいものです。
ラフレシアさんへ
2007/09/24 21:31
 一花さんちでもナンバンギセルが咲いたのですね。
万葉のいにしえから物思いに耽るような趣の花として詠まれていますね。

 僕は昨日、八王子の長池公園に行き、ススキ原で沢山のナンバンギセルの花を見てきました。面白いものですよね。

 うちでも毎年ナンバンギセルを育てています。今年は屋久島ススキが弱ってしまいましたので、来年は新しい株を買ってこないといけなさそうです。

 ナンバンギセルの種子は黄粉をもっと濃くしたような黄緑に茶を混ぜたような粉末のような種子ですね。それも面白いです。
なおさん
2007/09/24 22:16
へえ〜!ナンバンギセルがお家にあるなんて、信じられないです。しかもお店で売っているんですか?見たことないですよ〜早速探してみたい。昔、山で見たことは何度もありますが、とても不思議な子供の頃は薄気味悪いイメージで見ていましたが、今は逆にその不思議さが魅力ですね。 それをご自分で育てていらっしゃるなんて、あ〜〜〜、羨ましい! 自分も育ててみたいわ!お店で探してみないとね!
mint
2007/09/24 22:45
ナンバンキセルは面白い花ですね。寄生植物なんですね。寄生先にススキが有るならば香貫山でも見つけられるかも知れませんね。注意して見て歩きましょう。
デコウォーカ
2007/09/24 23:55
以前、我が家はススキの野原の1軒家でした。何気なくその根本を見たら何か知らないけどかわった植物が目に付いたのです。その時は見流しましたがある時図鑑を見たらあ、これだ!とわかったのです。
ススキだけに寄生するのですね、面白い形の植物です。
今再び見たいと思ってススキの根本を見ているのですが見つかりません。やはり珍しい植物なんですね。
ミニミニ放送局
2007/09/25 09:50
なおさん、こんばんは。夕べコメント有難うございます。
ナンバンギセルはあちこちで見られるものなんですね。以前PC画像貼れないとかでしたが、その後そちらの公園でもアップされてましたね。
長池公園のススキの原っぱでは自生だったのでしょうね。江戸時代から「ナンバンギセル」となったようですが、それ以前は寄生して下向きに俯いて咲くので、「思い草」と呼ばれていたのでしょうね。花として見れば可愛い花ですよね。これはなおさんちも育ててらっしゃったですよね。
親株が弱ると寄生も出来ないものでしょうね。種子は黄緑に茶を混ぜたような粉末ですか?
出来たら楽しみにあちこちに蒔いてみます^。(出て来ないかもしれませんが。。)
なおさん へ
2007/09/25 19:57
mint さん、こんばんは。夕べコメント有難うございます。
これってガーデニング流行で結構この頃見かけますよ。
6〜7年くらい前は余り見かけなかったのですが、去年、そして今年見かけて即求めてきました。自然の山で皆さん昔、良く見てらっしゃったのですね。
小さい頃は薄気味悪いでしたか?葉がないので、そんな感じでしょうか?でも彼岸花も葉がないですが・・。私は可愛いイメージで、物思いに耽っているような静かな花のように思ってます〜^。
これって今の時期出回っていますので、何処かで見かけられるといいですね〜。
mint さんへ
2007/09/25 20:00
デコウォーカーさん、こんばんは。こちらにも夕べ遅い時間にコメント有難うございます。
ナンバンギセルは寄生植物として葉がなく面白い形ですね。江戸時代前は思い草だったようですが、その後は南蛮煙管となったそうで、お花も自分の名前を時代と共に変えられて煙に巻かれたようでしょうね〜〜。
しっとりと思いに耽っている花姿ですが。。ナンバンギセルと名前を誰が考えたのでしょうか?
香貫山でもあるかも知れませんので、今度注意してご覧下さい。見つかるといいですのにね〜〜。
デコウォーカ さんへ
2007/09/25 20:01
ミニミニ放送局さん、こんばんは。コメント有難うございます。皆さん、小さい頃この植物をご覧になった方が多いのですね。私は植物に興味がなかったので、知らなかったのですよ。ススキだけでなく、サトウキビや茗荷などにも寄生するようですヨ。
そちらも昔はのんびりとした野原の1軒屋だったのですね。今では埼玉も通勤圏で宅地化して住宅が建って来ているのでしょうね。京王線も昔は、高尾山までの沿線は田んぼが続いていましたが、この頃田んぼが埋め立てられてどんどん宅地が建っていますよ。出かけるたびに変わっているようです。
今では見つからないって、やはり人騒がしい所が嫌いなのかも知れませんね。でも諦めずに探して下さいませ〜。
ミニミニ放送局 さんへ
2007/09/25 20:02
ナンバンギセル(南蛮煙管) 一花一葉/BIGLOBEウェブリブログ
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