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zoom RSS ナカガワノギク(那賀川野菊)他

<<   作成日時 : 2007/11/25 19:22   >>

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         <ナカガワノギク>

日本の野山、海岸に自生する野菊の中で、徳島県那賀川地方の川岸だけに自生するものがあり、「ナカガワノギク(那賀川野菊)」と呼ばれている。
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これは吉永虎馬が発見し、牧野富太郎氏が彼の名前を学名を付けたそうで、(C.yoshinaganthum)となっている。
ナカガワノギクの特徴としては、枝分かれが多く葉が細く葉の表面に短毛が生え、裏に丁字状毛が密生しており、これもキク科キク属だ。
この近接地に「ワジキギク(鷲敷菊)」というナカガワノギクとシマカンギク(黄色)の自然交雑種が自生するそうだが、ナカガワノギクは交雑種でないそうだ。(山渓社。野草の名前より)
ワジキギク(野生植物写真館さまHPより)
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山野草の店で、このナカガワノギクの開花株を偶然見かけて求めて地植えしてある。
野菊にしては花びらが長くてまるでマーガレットを見るようだが、葉の先は3列してくさび形をしている。
この花は何となく今年苗で求めて開花したリュウノウギクに似ると思ったら、やはりリュウノウギクと共通の祖先を持つそうだ。
赤花サツマノギク(薩摩野菊)&リュウノウギク(竜脳菊)2007/11/22
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          <ナカガワノギク>

リュウノウギクは日当たりのよい海岸の斜面や崖などの日当たりに生えるが、ナカガワノギクは徳島の那賀川地方の川岸の岩場の渓流帯に生えて、そこは大雨の時には水に浸かるそうだ。それらの環境に対応するように、葉がリュウノウギクよりさらに細く、くさび形をしている。
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   <葉の様子:左=ナカガワノギク、右=リュウノウギク

我が屋で1輪だけ開花したリュウノウギクの花後は薄桃色になってきたが、ナカガワノギクにも本で見ると花裏が薄桃色を呈しているものがある。だが、まだうちのものは表裏白っぽく、開花がすすむと薄桃色になるのだろうか。
本で見るとナカガワノギクの花は白花だけでなく、薄紅色の花も存在して載っている。
ナツマノギクも白と赤花があり同様だった。
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また、小さなポットの挿し木苗から求めて地植えしたものはヒノミサキギク(日ノ岬菊) で、今やっと開花してきた。日の岬は紀伊半島南部に位置し、菊で有名なところだそうで、キイシオギクとシマカンギクの自然交雑種のものだそうだ。
シマカンギク((野生植物写真館さまHPより)
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              <ヒノミサキギク>

黄色い小花は2センチ弱で、植えた場所が悪かったのかこの開花が一番遅かった。葉裏には海風に耐えるように繊毛が生えている。

菊は自然交雑種が出来やすく、各種の自生地の境目や分布が重なる地域では様々な自然交雑種が出来ている。
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いまのこの時期、植物園でも各地の地名を持つキク属の野生種で「野生ギク」と呼ばれるものが植えられており、先日出かけた神代植物園ではアシズリノジギクが萩園前に植えられて見事に開花していた。
これは高知県の足摺岬から愛知県の佐多岬まで分布し、比較的矮小に育てられて鉢植えに向くとある。
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     <アシズリノジギク:2007/11/18;神代植物園にて>

野菊類は、土地土地の自然環境に適応しながら、少しずつ姿を変えて生き延びてきているようだ。
こうして見ると日本各地の川岸や野山、海岸端には、今まで知らなかったたくさんの種類の野菊が自生しており、この優しい風情の花が絶えないように、これからも環境を守っていきたいものだ。

「夕月のかげあたたかき野菊かな」(吉田冬葉)

「野菊一輪檜の匂う喫茶店」(安東ふさ子)

「久方の雲の上にて見る菊は天つ星とぞあやまたれける」(古今和歌集:藤原敏行)


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        <アシズリノジギク:2007/11/18:神代植物園>

「土地土地の優しき風を運ぶかや野菊ひっそり庭に咲きおり」

「人の世の噂など知らずしらじらと風に吹かれて野菊のはな咲く」

「秋の野に白き野菊の咲き満ちて同じ顔見せ優しさ誘う」

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コメント(10件)

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ナカガノギクが綺麗に咲きましたね、この花は先日小石川植物園で取り上げたものと同じものだと思いますが、やはり牧野先生が絡んだ由緒あるキクなんですね、キクはやはり長く楽しめるところが素晴らしいところかなと思ったりしています。
OSAMI
2007/11/25 21:45
今日も新しい野菊ですね。それぞれの自生地の名前を付けた、ご当地野菊の多さにビックリです。葉も並べて見ると違いが解りますが別々に見たら同じに見えます。
デコウォーカ
2007/11/25 22:46
 一花さんちでも、ナカガワノギクが咲いたのですね。画像を見ると、うちのより花びらが細く、隙間があいているような気がします。
 うちのはもう盛りをすぎ、花びらにピンク味が出てきました。うちのは、徳島の方に送っていただいたものです。

 今日、武蔵丘陵森林公園に行き、リュウノウギクを見てきました。まだまだ咲いていましたが、やはり花びらにピンク色が差して、より可憐な感じでした。

 神代のアシズリノジギクも見事に咲いていて良いですね。
なおさん
2007/11/25 23:09
優しい感じの菊ですね。
白い菊は、とっても可憐ですね。
我が家は、まだまだ、冬支度が捗っていません。
でも、瑠璃茉莉もどきは、切り戻しをしてしまいました。
来年まで、お休みさせます。
今年は外で、冬越し予定です。
chiemi
2007/11/25 23:19
OSAMIさん、こんばんは。コメント有難うございます。
先日、小石川植物園でサツマノギク(白)、ナカガワノギク、ワジキギク、シマカンギクを見せて戴きましたね。シマカンギクを除くと、全て白いマーガレットのようで、野菊とは思われないですね。このアップのものは、葉がくさび形が特徴のようです。
地方地方によって、野菊も何処か違うようで、海岸端や川辺に自生するものが多いようですね。
アシズリノジギクは舌状花の花びらが短いようでした。

OSAMI さんへ
2007/11/25 23:47
デコウォーカ さん、こんばんは。コメント有難うございます。
野菊は奥が深いようで、山野草店でも結構出回っているものですね。これは求めて家で育てて見ました。まだまだ自然交配種があるようです。
OSAMIさんが小石川植物園のものアップされましたが、名前を聞かなければ全部同じに見えますよね。
これは葉に違いがあるようで、自然環境に対応したのでしょうね。
デコウォーカ さんへ
2007/11/25 23:51
なおさん、こんばんは。コメント有難うございます。これは神代の花屋さんで開花株を求めて来たものですが、ラベルにしっかりと「ナカガワノギク」とありました。でも何となく本で見るものより花びらが細い感じです〜ヨネ。ポット苗で開花していましたので、肥料不足か、それとも棚で自然交雑?でもしたのでしょうか?
ネットで見ると花の裏は桃色がかっているようですが、これも開花が進むと桃色になるのか要観察です。
今日は武蔵丘陵森林公園にお出かけで、リュウノウギクが咲いていましたか?うちも桃色に変化しています。神代ではこの横には磯菊が、そしてここのアシズリノジギクはとても見事でした〜。
なおさんへ
2007/11/25 23:54
chiemiさん、こんばんは。コメント有難うございます。
地方の名前を持つ野菊はたくさんあり、その数に驚いています。これは一見するとマーガレット似ですよね。
冬自宅、うちもまだ半分です〜。昼間暖かいので、ついまだ軒下移動です。月下美人もやっと昨日植え替えして室内でした。
球根もまだ植えないものが少しありますし、明日からまた大変です〜。
chiemiさんへ
2007/11/25 23:57
「土地土地の優しき風を運ぶかや野菊ひっそり庭に咲きおり」生まれ育った原生地の香りを持つ菊たちよ、香りを運んできてくれるようだそのふるさとの。花はいつもそのふるさとを感じさせてくれます。でも、一花さんのように、花を勉強しないとね
はなはな
2007/11/26 23:20
こんばんは。あら〜、お宅から帰ったら、またはなはなさんが〜。こちらにもコメント有難うございます。
土地土地の名前を持った菊。海岸端は川辺に自生していて、これらの花の存在を知らないでした〜。今宵食事中に、NHKのTVに那賀川が出ていて、行った事もないのに、ああ〜懐かし〜と思いました。お花を育てることは経験にもなり、また関連づけて知識が広がり、いろいろ学ぶことも多いものです〜ネ。
一花
2007/11/26 23:31
ナカガワノギク(那賀川野菊)他 一花一葉/BIGLOBEウェブリブログ
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