ムサシアブミ

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昔、蛇のラッパとか呼んで忌み嫌われていたムサシアブミ。
小さい頃の田舎の裏山に、たくさんのムサシアブミが、まるで蛇がとぐろを巻いているみたいに出ていて気持ち悪く、近づくと危ないと思っていた。
春山には蛇が居たので、特にそう思ったのかも知れない。
秋の頃に粒粒が出来て赤くなり、その形も奇妙で妙に毒々しく、子供ながらに蛇の棲家だとして怖いものだと思っていた。
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都会では山野草として持て囃されるムサシアブミ。
暖かくなった我が庭の落葉樹の下に、4月初め頃に尖った三角錐の芽が、まるで筍みたいにニョキニョキと地中から伸びてきた。
その三角錐が2本に割れて、下の2本の茎の間から短い茎を持った花芽が出てきた。
花芽はとても奇妙な形で、次第に先端が内側に巻き込んでいった。
花が充実する頃、2本の茎から出た葉も3枚に開いていった。
花の色は、黄緑と白の縞模様で、サトイモ科独特の仏焔苞と呼ばれるもので、この中に白い肉穂花序が入っている。
葉の下に花は隠れて暑さを凌いでいるのかもしれない。

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             <ムサシアブミの芽 2006,4/6撮影>

ムサシアブミの名前は武蔵野国に産した鐙に喩えられた名前だそうだ。
テンナンショウの仲間でこのムサシアブミの他にユキモチソウも茶花として利用される。
「サトイモ科の花は独特な形をしているものが多く、このムサシアブミは威厳と風格のある形をしている」と茶花の本に書いてあった。
見る人によって花のイメージは異なるものである。


<ムサシアブミ (武蔵鐙)>
サトイモ科テンナンショウ属
花期は3~5月   
原産地:本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄
海岸近くの林中などに自生とのことだが、実家は海岸近くでないのでそうでもないようだ。
同じテンナンショウの仲間として、ユキモチソウ(雪餅草)、ウラシマ草(浦島草)、マムシグサ(蝮草)、ミミガタテンナンショウ(耳型天南星)等がある。

以前、高尾の森林公園に桜を見に行った時、たくさんのミミガタテンナンショウの自生を見た。
誰も入れない場所だったので、盗掘に合わなくて良かったと思った。

「我が里に蛇の喇叭と呼ばれいる武蔵鐙を茶花と愛でおり」

「武蔵野の雑木林のテンナンショウ木漏れ日の中数多群れいし」

「サトイモ科の花の不可思議肉穂花序仏焔苞の中にくぐもる」

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