カラタネオガタマ

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「バナナの木」と言う名で売っていた或る小さな苗木。
50センチぐらいの苗木だったが、食いしん坊はバナナに釣られて求めた。
田舎にはバナナの芭蕉の木があったので、こちらのバナナの木、一体どんな果物のバナナが生るか楽しみ?だった。
バナナのような匂いのする花が咲く木だと、支払いの時知ったのだが。。

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何年か後、庭に植えて1メートルくらいなった時、固い繊毛に覆われた蕾の外皮を破り、花径3㎝程の小さな花が初めて咲いた。
初めて見る花であったが、モクレン科という事で、花の形、蕾の状態、頷けた。
バナナの匂いがすると聞いていたが、余り匂わない。
その日の午後庭に出てみると、何処からともなく甘ーい芳香がする。
何の匂いかな~と思って見回すと、そうだ、あのバナナの木だな~と近づいて見ると、やはりそうだった。
匂う時間帯があるようで、どうも目覚めが遅いらしく、食いしん坊で早起き苦手の私向きの木であったと言う訳だ。
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これと違ってオガタマの木としてよく神社に植えら、霊魂を招く木で、サカキとして神に捧げる木もある。
この画像のカラタネオガタマは、オガタマと同じ仲間で、中国原産で「唐招魂」と漢字で書かれるようだ。
オガタマは大木で高さ10メートルにもなるが、こちらは樹高が3~5mでさ程でもなく、我家の狭い庭にはうってつけの木だ。

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ところが、その後、3メートル位の夏椿の木を近くに植えて邪魔になるらしく、夫がこんな木なんか隅っこに移植すると言う。
後から来て、何とずうずうしい。
或る年、夫が自分の田舎に帰って、姑が植えたカラタネオガタマの木を見たそうだ。
姑が大事にしていたとかで、その後、「珍しくて良い木らしいから日当たりに移植したら?」なんて言って少し移植してやれた。
お蔭で、あれから少し大きくなり、やっと今では2メートルくらいになり、花芽が40個付いている訳である。
黄褐色の花の縁が赤く、花の芯も赤い。
匂いも勿論午後特に、バナナ特有の甘い芳香がする。
調べてみると、耐陰性があり、多少の日陰なら耐えるそうで、今では大きくなった夏椿の陰にひっそりと身を身を潜めている。

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              (亡き姑宅のカラタネオガタマの花)

先日、姑の1年忌の法事で帰省した空き家の庭。
樹高5mくらいとすっかり大きくなったニオイオガタマの花が枝枝に咲き乱れ、庭中に甘い芳香を放ち、虫が飛び回っていた。
花も花芯も全体が黄褐色で、我が家のものとちょっと花色が違うようだ。
種類が色々あるのだろうか?
                           (亡き姑宅のカラタネオガタマ木)
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<カラタネオガタマ(唐種招魂木)>
モクレン科ミケリア属
別名 : トウオガタマ(唐招魂)バナナツリー
学名 : Michelia figo
原産地:中国南部、江戸時代中期に渡来
花期:4~6月
オガタマ」の名は、「招魂(おきたま)」が変化したものとされる
常緑小高木で樹高3~5m。
花弁が紅色を帯びる「ベニバナカラタネオガタマ・ポートワイン」もあると言う
最近は、高さ10mにもなり花が純白大輪で、芳香もあり、比較的耐寒性が強い、深山含笑(ミケリア・マウダイエ)も一般的だと言う。

「空き庭に咲き満つカラタネオガタマの花の盛りに迎ふる姑の忌」

「姑も好みしカラタネオガタマなり我が狭庭にも花咲かせたり」

「ふと匂うバナナの香り見つけたる小さき花のカラタネオガタマ」